定積分計算機

定積分計算機は、様々な関数の定積分を数値積分法で自動計算するツールです。シンプソンの公式と台形公式の2つの手法を使用し、高精度な近似値を算出します。2次関数、指数関数、三角関数など多様な関数に対応。グラフと軸で囲まれた領域の面積計算にも活用できます。高校数学から大学の微積分学習まで幅広くサポートします。

定積分とは?

定積分とは、関数f(x)を区間[a, b]で積分した値のことで、 記号では ∫[a,b] f(x)dx と表されます。 幾何学的には、関数のグラフとx軸、x=aとx=bの直線で囲まれた領域の面積 (符号付き)を表します。

定積分は、微分積分学(calculus)の中心的な概念の一つであり、 面積計算、体積計算、物理学における仕事やエネルギーの計算、 確率論における期待値の計算など、数学や科学の様々な分野で応用されています。

定積分計算機

関数と積分範囲を入力してください

計算式: ax² + bx + c

計算結果

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定積分について

定積分とは、関数f(x)を区間[a, b]で積分した値のことです。 記号で ∫[a,b] f(x)dx と表され、幾何学的には関数のグラフとx軸で囲まれた 領域の面積(符号付き)を表します。

数値積分法

  • シンプソンの公式:2次関数で近似する方法。精度が高い。
  • 台形公式:台形で近似する方法。シンプルで理解しやすい。
  • 長方形法:長方形で近似する方法。最も単純だが精度は低い。

定積分の性質

  • ∫[a,b] f(x)dx = -∫[b,a] f(x)dx(積分範囲を逆にすると符号が変わる)
  • ∫[a,b] f(x)dx = ∫[a,c] f(x)dx + ∫[c,b] f(x)dx(区間の加法性)
  • ∫[a,b] kf(x)dx = k∫[a,b] f(x)dx(定数倍)

学習指導要領における定積分

文部科学省の学習指導要領によると、定積分は高校数学Ⅲで学習する重要な単元です。 微分積分学の基本定理を理解し、関数の積分を計算する技能を身につけることは、 理工系分野への進学や、科学的思考力の育成に不可欠です。

学習時期と内容

  • 高校数学Ⅱ:微分の基礎、導関数の計算
  • 高校数学Ⅲ:不定積分、定積分の定義と計算
  • 高校数学Ⅲ:微分積分学の基本定理
  • 高校数学Ⅲ:定積分の応用(面積、体積、曲線の長さ)
  • 大学数学:重積分、線積分、数値積分法

大学入学共通テスト(旧センター試験)や各大学の個別試験において、 定積分は頻出分野となっています。特に理系学部では、 定積分の計算技能だけでなく、その応用力も問われます。詳しくはこちら →

定積分の計算方法

定積分を計算する方法には、解析的方法と数値的方法があります。

方法1:微分積分学の基本定理を使う方法(解析的方法)

不定積分(原始関数)F(x)が求められる場合、 定積分は F(b) - F(a) で計算できます。

例:∫[0,2] x² dx を計算

  1. 不定積分を求める:∫ x² dx = (1/3)x³ + C
  2. F(x) = (1/3)x³ とする
  3. F(2) - F(0) = (1/3)·2³ - (1/3)·0³ = 8/3

答え:8/3 ≈ 2.667

方法2:数値積分法(このツールで使用)

不定積分が求められない関数や、複雑な関数の場合に使用します。

シンプソンの公式(Simpson's rule)

区間を偶数個に分割し、3点ずつを2次関数で近似して積分する方法。 精度が非常に高く、実用的によく使われます。

誤差のオーダー:O(h⁴) ※hは刻み幅

台形公式(Trapezoidal rule)

区間を分割し、各区間を台形で近似して面積を計算する方法。 シンプルで理解しやすいです。

誤差のオーダー:O(h²) ※hは刻み幅

微分積分学の基本定理

微分積分学の基本定理は、微分と積分が互いに逆演算の関係にあることを示す 数学史上最も重要な定理の一つです。17世紀にニュートンとライプニッツによって 独立に発見されました。

基本定理(第一部)

f(x)が連続関数のとき、F(x) = ∫[a,x] f(t)dt とすると、

F'(x) = f(x)

つまり、定積分で定義された関数を微分すると元の関数に戻ります。

基本定理(第二部)

F(x)がf(x)の原始関数(不定積分)のとき、

∫[a,b] f(x)dx = F(b) - F(a)

これにより、定積分の計算が原始関数の値の差として求められます。

定積分の実生活での応用

1. 面積の計算

曲線と軸で囲まれた領域の面積を求めることができます。 建築設計や土地測量などで実用的に使われています。

例:放物線 y = x² と直線 y = 4 で囲まれた面積

∫[-2,2] (4 - x²)dx = [4x - (1/3)x³]₍₋₂₎² = 32/3 ≈ 10.67

2. 体積の計算

回転体の体積や、断面積が既知の立体の体積を計算できます。

例:y = x を x軸周りに回転させてできる円錐の体積(0 ≤ x ≤ h)

V = π∫[0,h] x² dx = π[(1/3)x³]₀ʰ = (1/3)πh³

3. 物理学での応用

物理学では、力と距離から仕事を計算したり、 速度から移動距離を求めたりする際に定積分を使用します。

仕事の計算

力F(x)がxに依存する場合、区間[a,b]での仕事Wは:

W = ∫[a,b] F(x)dx

移動距離の計算

速度v(t)が時刻tの関数の場合、時刻[t₁,t₂]での移動距離sは:

s = ∫[t₁,t₂] v(t)dt

4. 確率論での応用

連続確率変数の確率や期待値の計算に定積分が使われます。

確率密度関数f(x)のとき、区間[a,b]での確率Pは:

P(a ≤ X ≤ b) = ∫[a,b] f(x)dx

5. 工学での応用

電気工学では交流電力の計算、機械工学では応力分布の計算など、 様々な工学分野で定積分が活用されています。

実効値(RMS)の計算

周期Tの交流電圧v(t)の実効値Vᵣₘₛは:

Vᵣₘₛ = √[(1/T)∫[0,T] v²(t)dt]

数値積分の精度と誤差

数値積分法による計算結果は近似値であり、真の値との間に誤差があります。 誤差の大きさは、使用する手法や分割数によって異なります。

各手法の誤差オーダー

  • 長方形法:O(h²)※最もシンプルだが誤差が大きい
  • 台形公式:O(h²)※長方形法より精度が良い
  • シンプソンの公式:O(h⁴)※非常に高精度
  • ガウス求積法:さらに高精度※特殊な点を使う高度な手法

※h は刻み幅、O(h²)は誤差が h² に比例することを意味します

精度を上げる方法

  • 分割数を増やす(刻み幅hを小さくする)
  • より高次の数値積分法を使用する
  • 複数の手法で計算し、結果を比較する
  • 適応的分割法を使用する(誤差が大きい部分を細かく分割)

よくある定積分の計算例

例1:2次関数の積分

∫[0,3] (2x² - 3x + 1)dx を計算

原始関数:F(x) = (2/3)x³ - (3/2)x² + x

F(3) - F(0) = 18 - 13.5 + 3 - 0 = 7.5

答え:7.5

例2:三角関数の積分

∫[0,π] sin(x)dx を計算

原始関数:F(x) = -cos(x)

F(π) - F(0) = -cos(π) - (-cos(0)) = 1 - (-1) = 2

答え:2

例3:指数関数の積分

∫[0,1] eˣdx を計算

原始関数:F(x) = eˣ

F(1) - F(0) = e¹ - e⁰ = e - 1 ≈ 1.718

答え:e - 1 ≈ 1.718

よくある質問(FAQ)

定積分と不定積分の違いは何ですか?

不定積分は原始関数を求めることで、積分定数Cを含みます(∫f(x)dx = F(x) + C)。 定積分は区間[a,b]での積分値を求めることで、具体的な数値が得られます(∫[a,b]f(x)dx)。

定積分の幾何学的意味は何ですか?

定積分∫[a,b]f(x)dxは、関数f(x)のグラフとx軸、x=aとx=bで囲まれた領域の 符号付き面積を表します。x軸より上の部分は正、下の部分は負として計算されます。

なぜ数値積分法が必要なのですか?

すべての関数が簡単に積分できるわけではありません。 例えば、e^(-x²)のような関数は初等関数で表せる原始関数が存在しないため、 数値積分法を使って近似値を求める必要があります。

シンプソンの公式が最も精度が良いのですか?

一般的な数値積分法の中では、シンプソンの公式は計算量に対して 精度が非常に良い手法です。しかし、ガウス求積法などさらに高精度な 手法も存在します。用途に応じて適切な手法を選択することが重要です。

定積分の値が負になることはありますか?

はい。関数f(x)がx軸より下にある(f(x) < 0)区間では、 その部分の定積分は負の値になります。 例えば、∫[0,π](-sin(x))dx = -2 となります。